戦士諸君、子どもが飲んでいるジュースに、カフェインが入っていることはないか? 英キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)の研究チームは、カフェインをとる子どもほど睡眠が短く、脳の一部の表面積がわずかに小さい傾向があったと、2026年10月15日に発表した。親の立場の大人に知っておいてほしい研究だ。
どんな研究か(KCLの発表による)
- 米国の子どもの脳の発達を追う「ABCD研究」のデータを使った観察研究。対象は9〜11歳の9,632人。
- 子どもが、コーヒー・紅茶・清涼飲料などのカフェイン入りの飲み物を、ふだん1週間に何杯飲むかを答えた。睡眠時間は、親がふだんの平均を答えた。
- MRIで、脳の外側を覆う大脳皮質の厚さと表面積を測った。その後、子どもたちは6か月後と18か月後に、心の健康について答えた。
- 論文は、医学誌Biological Psychiatry: Cognitive Neuroscience and Neuroimagingに掲載。
分かったこと
- カフェインを多くとる子どもほど、大脳皮質の表面積がわずかに小さかった。この傾向は、脳の4つの葉すべてにまたがる22の領域で見られた。親の学歴や収入などの家庭の事情を考えに入れた後も、関連は残った。
- 全体の表面積の差は、カフェイン入りの飲み物が週1杯ほどの子どもでも、飲まない子どもと比べて見られた。
- これらの関連は、主に清涼飲料によるものだった。清涼飲料は、この研究でいちばん多いカフェインのとり方だった。
- カフェインを多くとる子どもは睡眠が短く、睡眠が短いことは表面積の小ささとも関連していた。
- 6か月後には、睡眠の短さと表面積の小ささが、カフェインと注意・気分・行動などの心の問題との関連の一部を説明していた。18か月後に残っていたのは、全体の表面積を通じた関連だけだった。
注意点
- 観察研究なので、カフェインが原因かどうかは分からない。研究の上級著者のディヴィヤンガナ・ラケシュ博士も、因果関係については言えないとしている。そのうえで、清涼飲料からのものも含めたカフェインと睡眠は、子どもの心の健康を考えるうえで注意する価値があると話している。
- 第一著者のジアイー・ジェン氏によると、清涼飲料は糖分が多く、健康的でない生活習慣とも結びつきやすいため、カフェインの役割をそれ以外の影響と、まだ切り分けられていない。
- 睡眠が何分短かったかなどの数字は、発表に示されていない。
- 資金はBrain & Behavior Research Foundation、英国医学研究会議(MRC)、カナダ先端研究機構(CIFAR)。
SPU的視点
育ち盛りの体と脳を作るのは、睡眠という最高のリカバリーだ。子どもの冷蔵庫に何が入っているか、ラベルを一度見てみよう。バルクんも、夜の炭酸ジュースは麦茶に切り替える。今日もパンプ!
出典:
EurekAlert!(King’s College London発表、2026-10-15)「Children’s caffeine habits linked to shorter sleep and brain differences」https://www.eurekalert.org/news-releases/1147922