歩く速さも日常の歩くテンポも、死亡リスクの低さと関連 英国の4,067人を約12年追跡(JAMA Network Open)

戦士諸君、「歩く速さ」は、体の状態を映す数字のひとつとして研究されてきた。では、病院で測る歩く速さと、毎日の暮らしの中の歩くテンポでは、どちらが将来の死亡リスクと結びつくのか。英国・フランスなどの研究チームが2026年10月23日、医学誌「JAMA Network Open」で結果を発表した。

研究の中身

  • 英国の公務員を長く追いかけている「Whitehall II研究」のうち、加速度計を付けた人たちを調べた前向きコホート研究(観察研究)
  • 対象は4,067人。平均年齢69.3歳、男性が74.4%
  • 2012〜2013年に測定し、2024年8月まで追跡(中央値11.8年)。この間に739人が亡くなった
  • 歩く速さ:診察の場で2.44mのコースをふだんの速さで3回歩き、その平均を使った
  • 日常の歩くテンポ(ケイデンス=1分あたりの歩数):手首に付けた加速度計で9日間記録した

結果

  • 死亡に関わる他の要因をそろえて比べると、どちらも死亡リスクの低さと関連していた
  • 1標準偏差高いごとのハザード比:歩く速さ0.77、日常の歩くテンポ(中央値)0.83、日常の歩くテンポ(上位5%の速いテンポ)0.82
  • 歩く速さは、0.1m/s速いごとにハザード比0.90
  • 死亡を予測するモデルの精度(C指数)を上げたのは歩く速さだけで、上がり幅は小さかった(0.742→0.747)
  • 研究チームの結論は、どちらも死亡リスクと関連しており、どちらの方法を使うかは研究の目的や、それぞれの方法の長所で選べばよい、というもの

注意点

  • 観察研究で、関連を示したもの。速く歩けば死亡リスクが下がる、という因果を示したものではない
  • 加速度計のデータがそろった人は、もとの集団より健康な人たちになっている可能性があると、研究チームは書いている
  • 参加者は男性74.4%、白人92.5%で、英国の1つの集団のデータ

SPU的視点

ベンチプレスの重さだけが体の数字じゃない。ふだんの歩き方も、体のコンディションを映す数字のひとつとして、研究者たちが本気で向き合っている。バルクんも三輪車を降りた日は、自分の歩くテンポを少し気にしてみるそうだ。今日もパンプ!

出典:
JAMA Network Open「Clinical Walking Speed, Free-Living Walking Cadence, and All-Cause Mortality」(2026年10月23日オンライン掲載、2026;9(10):e2640122)https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2855781

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