NASA、火星ヘリの新しい羽根「roamx-0201」を研究 科学機器を積んで1回最大18.7km飛べる可能性(まだ火星で使える段階ではない)

戦士諸君、空気の薄い火星で空を飛ぶには、羽根の形そのものを鍛え直す必要がある。NASAは2026年10月20日、将来の火星ヘリコプター向けに研究している新しい羽根の断面の形「roamx-0201」について発表した。NASAによると、シミュレーションでは、科学機器を積んだまま1回の連続飛行で最大18.7kmまで飛べる可能性があるという。

誰が研究しているか

  • カリフォルニア州シリコンバレーにあるNASAエイムズ研究センターのチームが、新しい羽根の断面の形を試験している
  • 英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンと、日本の名古屋大学が協力している
  • 研究の結果は、9月22日にAIAA(アメリカ航空宇宙学会)の学術誌に論文として掲載された

新しい羽根「roamx-0201」の特徴

  • 火星の条件に合わせたシミュレーションとアルゴリズムで形を決め、これまでより薄く、非対称な形になった
  • 風洞試験では、性能と、危険な飛行状態から立て直す力が良くなった
  • 音速に近づくと性能が急に落ちる「ドラッグ・ダイバージェンス」という現象(火星は音速が地球より遅い)の手前で、より速い速度のまま長く回せる
  • 羽根の前の縁で、表面の空気の層(境界層)をわざと乱すことで、以前の設計より揚力を高めている
  • 調べた条件では、失速した時の性能の落ち方がIngenuityの羽根より大きく改善し、より広い角度で安全に飛べる可能性がある

どこまで飛べそうか

  • シミュレーションでは、将来の火星ヘリは科学機器を積んで、1回の連続飛行で最大18.7kmまで飛べる可能性がある
  • NASAは比べる相手として、火星で初めて動力飛行をしたIngenuityの連続飛行の距離0.7kmを挙げている

まだ火星で使える段階ではない

NASAによると、この技術はまだ火星で使える段階ではない。試験は、コンピューターの予測と実際の性能の差を埋めるために行われている。2028年に3機のヘリコプターを打ち上げる予定のミッション「SkyFall」はIngenuityと同じく火星の薄い大気向けの羽根を使い、今回の新しい羽根は、SkyFallの後のミッションに向けたものだ。

SPU的視点

同じ重さを挙げるなら、フォームを磨いた方が遠くまで行ける。新しい羽根は、「形」を見直して、薄い空気の中でも効率よく揚力を生む工夫だ。バルクんもベンチプレスの前には、まず手幅と肩甲骨の位置を確かめている。実際に火星を飛ぶのはまだ先だが、0.7kmから18.7kmへという可能性は、地道な風洞試験の積み重ねから始まっている。宇宙をパンプアップ!

出典:
NASA「NASA Experimental Mars Helicopter Blade Designs Target Longer Flights」(2026年10月20日)https://www.nasa.gov/science-research/aeronautics-research/nasa-experimental-mars-helicopter-blade-designs-target-longer-flights/

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