激しい呼吸法の最中に脳の血流が大きく低下、体験は幻覚剤に似た状態とドイツの研究チームが学会報告

戦士諸君、呼吸だけで脳の状態はどこまで変わるのか。ドイツ・マンハイムの中央精神衛生研究所の研究チームが、激しい呼吸法(ブレスワーク)の最中に脳の血流が大きく下がり、意識の状態が変わることを、ミュンヘンで開かれた第39回欧州神経精神薬理学会(ECNP)で報告した。学会が2026年10月10日にプレスリリースを出している。

どんな研究だったのか

  • 対象は、ブレスワークの経験がある健康な30人。
  • MRIで脳を撮影しながら、呼吸の量を大きく増やすブレスワークを行ってもらった。

わかったこと

  • 脳の灰白質の血流は、平均で1分あたり100gにつき16.24mlから9.81mlに下がった。リリースは「激しい呼吸法で脳の血流が最大45%減ることがある」としている。
  • 参加者が感じたのは、主に「宇宙とつながったような」大きく広がる感覚。中〜高用量のLSDやシロシビン(幻覚剤)の体験に似ていたが、目に見える変化はそれより弱かったという。
  • 意識の変化が強い人ほど、自分について考える時に働く脳のネットワーク(デフォルト・モード・ネットワーク)の変化が大きかった。

読むときの注意

  • 共同コーディネーターのハナ・アドルフィ氏は、比較的小さな研究で、結果は予備的なものとしている。
  • 研究に関わっていないブライトン・サセックス医科大学のガイ・フィンチャム博士は、対照群がなく、参加者が経験者ばかりだった点を指摘している。
  • 学会での発表で、臨床的な意味を確かめるには、より大きな研究が必要とされている。
  • この記事は、呼吸法のやり方を紹介したり、試すことを勧めたりするものではない。

SPU的視点

呼吸ひとつで、脳の血流がここまで動く。ふだん何気なくしている呼吸も、脳に大きく関わっているということだ。まだ小さな予備的な研究なので、ここから何かを試す必要はない。戦士の呼吸は、いつもどおり落ち着いて。続報を待とう。今日もパンプ!

出典:European College of Neuropsychopharmacology「Intensive breathing alters consciousness by changing brain communication」(EurekAlert!、2026年10月10日)
https://www.eurekalert.org/news-releases/1146789

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