戦士諸君、火星から自己ベスト更新の知らせだ。NASAの火星探査車パーサヴィアランスが、地球以外の天体の表面を走った総走行距離で、史上1位になった。NASAの公式ブログ(2026年10月12日)が伝えている。
オポチュニティの記録を更新
- 記録を塗り替えたのは2026年10月11日、ミッション2,006日目(火星日=sol)。この日の299.6フィート(91.31m)の走行で、総走行距離は28.10マイル(45.22km)になった。
- それまでの記録は、2004〜2018年に火星を探査したオポチュニティの28.06マイル(45.16km)。
- NASAのブログは、オポチュニティが15年近くかけた距離を、パーサヴィアランスは5年半で走ったと書いている。
- 月面の記録も上回っている。アポロ17号(1972年)の月面車は22.2マイル(35.7km)、旧ソ連のルノホート2号(1973年)は24.2マイル(39km)。火星で活動中のキュリオシティは23.65マイル(38.07km)超。
9割以上が「自動運転」
- パーサヴィアランスは、総走行距離の90%以上を自律走行システム「AutoNav」で走った。オポチュニティとスピリットは約5%だった。
- 1 solで最大1,351フィート(412m)走れる。
- 地形を判断する時に使う測定点は、初代の火星探査車ソジャーナが20点。パーサヴィアランスは1回見るたびに60万点を処理する。
- 当初の計画では、走行距離は12.4マイル以下の予定だった。プロジェクトマネージャーのスティーブン・リー氏(NASAジェット推進研究所)は「We’ve blown well past that(はるかに超えた)」と話している。
- ロボット運用チームのマーク・マイモーン氏は「Perseverance is a better driver than the one that landed, and we’re not done(着陸した時より運転がうまくなった。まだ終わらない)」とコメントした。
これからの行き先
- 現在は、ジェゼロ・クレーター西側の縁の外にある「Lac de Charmes」地域の「Idubi」と呼ばれる場所に向かっている。
- その後はクレーターの縁に沿って南へ進み、幅328フィート(100m)の古い地殻の塊「Rainbow Falls」を目指す。
- これまでに採取した岩石・砂のサンプルは29本。ミッションの延長は2026年10月に始まり、2028年末ごろまで続く予定だ。
SPU的視点
1日数百メートルの積み重ねで、史上最長の記録にたどり着いた。しかも走るほど運転がうまくなっている。筋トレも同じだ。1回のセットは小さくても、続けた者だけが記録を塗り替えられる。火星の戦士に負けず、今日もパンプ!
出典:NASA Science「NASA’s Perseverance Sets Off-World Record for Total Distance Driven」(2026年10月12日)
https://science.nasa.gov/blogs/perseverance-mars-rover/2026/10/12/nasas-perseverance-sets-off-world-record-for-total-distance-driven/