歩く速さの時だけ、後ろ向きの景色の動きの方が速さの違いを見分けやすかった 自然科学研究機構、転倒予防への応用はまだ示唆の段階

戦士諸君、前に歩く時と後ろに下がる時では、目に入る景色の動きが逆になる。自然科学研究機構は2026年10月26日、人は歩く速さ(秒速1.5m)の時に限って、後ろ向きに動く時のような景色の動きの方が、速さの違いを細かく見分けられたという研究を発表した。研究者は、バランスを崩した時に素早く反応する助けになっている可能性があるとみている。

どんな研究か

  • 自然科学研究機構のJunxiang Luo氏らの研究で、2026年10月19日に学術誌「Journal of Vision」に掲載された
  • 前に歩くと、前方の景色は中心から外へ広がるように見える。後ろに下がると逆に、内側へ縮むように見える
  • 参加者は、2つの動きを続けて見て、どちらが速いかを答えた。研究チームは、見分けられる最も小さな速さの違いを調べた
  • 1つ目の実験は大人27人で、外へ広がる、または内へ縮む単純な点の模様を見た。2つ目の実験は大人30人で、立体の空間を進むように見える点の表示を見た

分かったこと

  • 秒速1.5m(時速約5.4km、ふつうに歩くくらいの速さ)では、内へ縮む動き(後ろ向きに動く時の見え方)の方が、小さな速さの違いを見分けられた
  • 2つの実験のどちらでも、同じ傾向が出た
  • ほかの速さでは、はっきりした差は見られなかった。差が出たのは歩く速さの時だけだった
  • 研究チームは、この違いが速さによって変わることが、これまでの研究で結果が食い違っていた理由かもしれないとしている

まだ分かっていないこと

  • 調べたのは、見た動きの速さをどれだけ見分けられるかで、実際の転倒やバランスを測ったものではない
  • バランスを崩した時の素早い反応、転倒予防やリハビリへの応用は、研究者の示唆の段階で、まだ確かめられていない

SPU的視点

後ろ向きの動きに目が敏感なのは、ふらついた時に体を守るためかもしれない。まだ研究者の示唆の段階だが、私たちの目と脳は、歩く速さに合わせて働き方を変えているのかもしれない。バルクんは頭が重くて二輪車では転んでしまうので、バランスの話は他人事ではない。今日もパンプ!

出典:
EurekAlert!(自然科学研究機構)「Backward motion is easier to judge at walking speed」(2026年10月26日)https://www.eurekalert.org/news-releases/1149337
論文:Luo et al.「Anisotropic speed-discrimination sensitivity for expanding and contracting optic flow」Journal of Vision(2026年10月19日)DOI: 10.1167/jov.26.10.18

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール