戦士諸君、家族の食卓にもう1皿の果物。オーストラリアのシドニー大学の研究チームが、10代の若者6,537人を追った研究で、果物を1日に1皿多く食べている子ほど、うつや不安の症状が出るリスクが低い「関連」が見られた、と発表した。EurekAlert!に掲載されたリリース(2026年10月18日)をもとに紹介する。
どんな研究?
- 対象:オーストラリアのニューサウスウェールズ州・クイーンズランド州・西オーストラリア州の中等学校71校の生徒6,537人。開始時の平均年齢は約12.5歳。
- データ:シドニー大学マチルダ・センターの「Health4Life」研究。高校の間、毎年アンケートに答えてもらい、その後の変化を追った縦断研究。
- 最初からうつや不安の基準を満たしていた子は、対象から外した。食事が症状より先にあったかを見るためだ。
- 身体活動、年齢、性別、社会経済的な状況の影響を考慮して分析した。
- 論文:学術誌『Child and Adolescent Mental Health』。
結果
- 果物を1日に1皿多く食べるごとに、うつ症状のリスクが13%、不安症状のリスクが7%低いという関連が見られた。
- 果物の平均の量は、1日2〜2.5皿だった。
- 清涼飲料、コーディアル(甘いシロップ飲料)、スポーツドリンクなどの甘い飲み物を多く飲むほど、うつや不安のリスクが高い傾向があった。男女どちらにも見られたが、男子の方が強く、特に不安で目立った。甘い飲み物の数値は、リリースには載っていない。
注意したい点
- これは観察研究で、「関連」を示したもの。果物を食べればうつを防げる、という因果を示したわけではない。筆頭著者のリリー・デビッドソン博士も、リンゴを食べればうつを防げる、ソフトドリンクを飲めば不安になる、と言っているわけではなく、心の健康はもっと複雑だ、という趣旨を述べている。
- 食事の量も症状も、本人の回答(自己申告)によるもの。
- リリースには「1皿」の量の定義は書かれていない。
- 研究費はポール・ラムジー財団、オーストラリア国立保健医療研究評議会(NHMRC)などから出ている。共著者のうち2人は、教育プログラムの会社(Climate Schools Pty Ltd、OurFutures Institute Ltd)の取締役であることを開示している。
上級著者のカトリーナ・チャンピオン准教授は、家族が栄養のある食べ物を手に入れやすく、買いやすくする環境づくりが大切で、学校・家庭・政府が一緒に取り組む責任がある、という趣旨を述べている。
SPU的視点
果物1皿で心が強くなる、とまでは言えない。でも、甘い飲み物の代わりに果物を食卓に置く。それは家族みんなの体づくりの小さな一歩だ。プロテインの横に、果物をひとつ。バルクんの冷蔵庫にも、今日から果物の棚を作る。今日もパンプ!
出典:
EurekAlert!(University of Sydney)「An extra serve of fruit linked to lower risk of depression and anxiety in teenagers」(2026年10月18日)https://www.eurekalert.org/news-releases/1148285
論文:Longitudinal Associations between Dietary Intake and Common Mental Disorders among Adolescents in Australia(Child and Adolescent Mental Health)DOI: 10.1111/camh.70129