戦士諸君、火星に行かずに「火星暮らし」を1年続けている4人がいる。NASAの模擬火星居住実験「CHAPEA(チャペア)」の第2次ミッションのクルーが、2026年10月19日、居住施設に入ってから1年を迎えた。NASAの発表(2026年10月19日)をもとに紹介する。
どこで、どんな実験?
- 場所は、米テキサス州ヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センター。本物の火星ではなく、地球の上にある施設だ。
- 施設は3Dプリンターで造られた居住施設で、広さは1,700平方フィート(約158平方メートル)。
- CHAPEAは「Crew Health and Performance Exploration Analog」の略。第2次ミッションの期間は378日。
- クルーは2025年10月19日に施設に入った。施設を出るのは10月31日(土)の予定で、その後2週間、ミッション後の検査や聞き取りを受ける。
4人のクルー
- ロス・エルダー(Ross Elder):ミッション指揮官
- エレン・エリス(Ellen Ellis):医療担当
- マシュー・モンゴメリー(Matthew Montgomery):科学担当
- ジェームズ・スパイサー(James Spicer):フライトエンジニア
「火星らしい」暮らし
- 地球との通信には、火星と同じように片道最大45分の遅れがある。家族との連絡も、ミッション中はメールだけだ。
- 作物を育て、限られた資源をやりくりする。
- 宇宙服を着て、火星の地表を模した場所で模擬の船外活動を行う。
何を調べている?
NASAによると、研究者はクルーの健康と作業の成績のデータを解析している。将来の火星ミッションで、優先順位の付け方や宇宙飛行のリスクへの対策を考えるためだ。限られた食料や運動の設備が、火星の地表での船外活動などの任務にどう影響するかも、データから分かる可能性がある。通信が遅れる中での医療や心のケアの研究も含まれる。結果はまだ発表されていない。
CHAPEAの主任研究者グレース・ダグラス氏は、この1年のクルーの取り組みと成果をとても誇りに思う、と話している。
SPU的視点
限られた食料と運動の設備で、まる1年。返事が来るまで最大45分。それでも毎日、作物を育て、体を動かし、任務をこなす。地味な毎日の積み重ねが、いつか人類を火星に連れていく。筋トレも同じだ。派手な1日より、続ける378日。バルクんも、ゴールの10月31日まで心の中で一緒に数える。宇宙をパンプアップ!
出典:
NASA「NASA’s Simulated Mars Crew Marks One Year Inside Habitat」(HRP Communications Team、2026年10月19日)https://www.nasa.gov/humans-in-space/nasas-simulated-mars-crew-marks-one-year-inside-habitat/