超加工食品の「総量」は大腸がんと関連せず、種類で差 パンやシリアルは少ない側、再成形した肉・魚製品は多い側(米国立がん研究所、46万人の観察研究)

戦士諸君、「超加工食品は体に悪い」とよく聞く。では、大腸がんとの関係はどうなのか。米国立がん研究所(NCI)の研究チームが、46万人を約19年追いかけた研究の結果を、2026年10月15日に医学誌PLOS Medicineで発表した。

どんな研究か

  • 米国の「NIH-AARP食事と健康研究」のデータを使った観察研究(前向きコホート研究)。
  • 1995〜96年に参加した50〜71歳の461,682人。食事の頻度を尋ねる質問票に答え、2018年まで追跡した(中央値18.8年)。この間に大腸がん(腺がん)が10,075人に見つかった。
  • 参加者の超加工食品の摂取量は、中央値で1日の摂取エネルギーの43%だった。

分かったこと(論文による。摂取量が最も多い20%と最も少ない20%の比較)

  • 超加工食品の総量:大腸がんとの関連は見られなかった(ハザード比0.97、95%信頼区間0.91〜1.03)。
  • 種類別では差が出た:パン(0.91)、朝食シリアル(0.84)、冷菓・乳飲料(0.82)は、大腸がんが少ない側と関連。一方、再成形した肉・魚の製品(1.10)は、多い側と関連した。
  • 置き換え:超加工食品の重さの10%を、加工の少ない食品に置き換えると、大腸がんが2%少ないことと関連した(ハザード比0.98)。
  • 研究チームは、全粒穀物・食物繊維・乳製品・カルシウムをとり、加工肉を避けるという今の食事の勧めを支持する結果だとしている。

注意点

  • 観察研究なので、因果関係は分からない。他の要因の影響が残っている可能性がある。
  • 食事を調べたのは参加時の1回だけで、その後の食生活の変化は反映されていない。質問票は食品の加工の度合いを測るために作られた物ではない。
  • 参加者は1990年代半ばに集まった高齢の白人が中心で、若い人や他の集団に当てはまるかは分からない。
  • 「超加工食品は体に良い」「たくさん食べても大丈夫」という意味ではない。今回の研究は大腸がんとの関連だけを見ている。
  • 資金はNCIの所内研究費。著者は利益相反なしとしている。

SPU的視点

「超加工」というラベルだけで敵味方を決めるのではなく、中身を見る。パンやシリアル、乳飲料などは少ない側、再成形した肉・魚製品は多い側だった。研究チームは、加工肉を避けるという今の勧めを支持している。プロテインと同じで、大事なのはラベルより中身だ。DOYA!

出典:
PLOS Medicine 論文「Associations of food processing and dietary risk factors with colorectal cancer incidence in the NIH-AARP Diet and Health Study: A cohort study」(2026-10-15)https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1005251
EurekAlert!(PLOS発表、2026-10-15)https://www.eurekalert.org/news-releases/1146774

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