原子炉は地球の周回軌道を出るまで動かさない NASAの核分裂電源の宇宙機「SR-1 Freedom」、電源モジュールが前進(NASA)

戦士諸君、10月10日に紹介したNASAとエネルギー省(DOE)の宇宙原子力の覚書。その中に出てきた核分裂電源の宇宙機「SR-1 Freedom」に、続報が出た。NASAは2026年10月20日、SR-1 Freedomの原子力電源モジュールについて、NASAとパートナーが主要な契約手続きで合意したと発表した。

まず押さえたい一文

NASAの発表によると、SR-1 Freedomの原子炉の部分は、宇宙機が地球の周回軌道を離れるまで動かさない。

今回の発表のポイント

  • どんな宇宙機か:NASAによると、SR-1 Freedomは、地球の周回軌道の外へ向かう人類初の核分裂電源の宇宙機。
  • 電力変換装置はSierra Lobo社:原子力電源モジュールの、クローズド・ブレイトンサイクルの電力変換装置をSierra Lobo社が担当する。契約は「Space Flight Systems Development and Operations Contract III」の下で行われる。
  • 原子炉はアイダホ国立研究所:原子炉は、DOEのアイダホ国立研究所が設計・開発している。
  • 打上げは2028年後半:SR-1 Freedomは、火星探査「SkyFall」を運ぶ。Ingenuityの設計から発展させた火星ヘリコプター3機のチームだ。
  • 月面基地への応用:NASAは、次世代の核分裂電源システムが、月面基地を暗い期間も動かし続ける用途につながるとしている。

SR-1 Freedomのプログラムディレクター、Steve Sinacore氏は、今回の契約手続きが技術的なリスクを減らし、2028年の打上げに向けた勢いを保つのに役立つと述べている。

SPU的視点

パワーを出すのは、ここぞという場面だけ。原子炉は地球の周回軌道を出るまで眠らせておく、というのがNASAの説明だ。筋肉も、ウォームアップの前に全力は出さない。2028年後半、火星へ向かう新しい電源がどう動き出すのか、続報を追っていく。宇宙をパンプアップ!

関連記事:NASAとエネルギー省が宇宙原子力の覚書に署名、月面原子炉や2028年のSR-1 Freedomなどを推進

出典:
NASA「NASA’s SR-1 Freedom Advances with Progress on Nuclear Power Module」(2026年10月20日)https://www.nasa.gov/centers-and-facilities/glenn/sr-1-freedom-advances-with-progress-on-nuclear-power-module/

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